木山寺の創建は、遠く弘仁六年(八一五)の初冬、弘法大師が美作の地を訪れた際、木こり姿の翁がこの霊山に大師を導き、仏堂建立にふさわしい地であると説きました。この翁こそ本尊薬師如来の仮の姿であり、大師はこの不思議な因縁をたいそう喜び、ここに寺を建立したのが木山寺の始まりであると伝えられています。
そして、仁寿年間(九世紀中 頃)には鎮護国家の勅願寺となりました。その後は、赤松義則を初め、毛利・尼子らの戦国武将や、森・三浦など諸大名の信仰を集め、現在でも中国各地に多くの信者を有する名刹として知られています。
木山寺のほど近くにある木山神社は、元は神仏習合で木山宮として、多くの人々の信仰を集めてきましたが、明治時代の神仏分離政策によって、木山寺・木山神社に分かれたという歴史があります。
木山寺のご本尊は、医王の霊薬をもってあらゆる衆生の病気や迷いを救われる薬師如来。鎮守神の木山牛頭天王は薬師如来の化身で、除災招福の大願を成就されています。善覺稲荷大明神は、ご本地十一面観音の化身で、正徳年間、京都伏見稲荷より勧請された明神様です。商売繁栄、五穀豊穣、諸願成就、交通安全にご利益があり、今も広く中国各地で崇敬帰依されています。
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第三十四番
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感神院
木山寺
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