当寺は天平年間、聖武天皇の時代に行基菩薩によって開山されました。寺号を浄瑠璃寺と称し、薬師如来をお祀りしました。
その後、正元元年(一二五九)に最明寺の北条時頼入道が、全国行脚の途中に立ち寄られました。
その時眼病を患っており、本堂におこもりになったところ、「鬼門の方、山上の小池の清水で眼を洗うべし」という夢を見、さっそく洗うと、眼病がたちまちに平癒しました。
そこに弁財天を安置し、寺号も薬水寺と改めました。
弁天池の改修、社を再建しながら現在に至ります。しかしながら、平成になって山上に林道が開通したりと環境の変化のため、現在は残念ながら弁天池の清水はわずかながらしか湧いておりません。
また室町時代には、播磨・備前・作州・摂州の太守赤松円心則村公の信仰を得て、地所、宝物なども献納を受け、一族三代の位牌をお祀りしています。
明治の初め、廃仏毀釈のあおりを受け、寺宝が散逸したものの、本尊薬師如来などの仏さま以外に寺宝として、桃山時代の経机、木製の笈(おい)が伝わっています。
平成元年に本堂・客殿・鎮守社を再建、不動堂を建立、同五年に鐘楼堂を現本堂東に降ろしました。
平成二年に下の集落からの道も改修され、お寺へ大型バスでの参拝も可能となりました。
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